英語の発音をよくする上で母音をマスターするのはとても重要ですが、母音の発音記号を一つずつやってもよくわからないですよね。
そこで私がオススメするのは、似た単語の差で覚えることです。
ここでは「ア」(ʌ)と(ɑ)の違いをwonderとwanderの違いでみてみましょう。
まずはそれぞれの意味を説明
wonder(ʌ)の意味
wonderは動詞で「〜かなと思う」、名詞では「驚き、驚くべきこと」という意味を持つ単語です。発音記号では(wʌ́ndər)となります。
世界の七不思議、というときにはwonderを使って「the Seven Wonders of the World」と言います。
wander(ɑ)の意味
wanderは動詞で「歩き回る・さまよう」という意味です。その辺をぶらぶらしたり、公園を散歩したなどというときにはこの単語を使います。
発音記号では(wɑ́ndər)となります。
wonderとwanderの発声の違い
それぞれの発声の違いをわかりやすくまとめると、以下のようになります。
wonderの(ʌ)は、口の中で鳴らすような感じ。
wanderの(ɑ)は、前に向けて声を出す感じ。
wonderの(ʌ)は、口をあまり開けない。
wanderの(ɑ)は、(ʌ)よりも口を大きめに開ける。
wonderの(ʌ)は、短い音。
wanderの(ɑ)は、(ʌ)よりも長い音。
wonderの(ʌ)は、その前のアルファベットの最後の部分を強める。
wanderの(ɑ)は、それ自体を強める。
なんとなく理解できたでしょうか? (ʌ)の方は口をあまり開けなくても出せる音なのに対し、(ɑ)はきちんと声を出して発声しなければならない音ということです。
コツとしては、(ʌ)は口の中を隠すイメージで発声し、(ɑ)は口の中を相手に見せるようなイメージで発声するといいかもしれません。
それぞれの発声の違いを紹介している動画も参考にしてみてください。
[ʌ]と[ɑ]の違いを他の似た単語でも覚えよう!
bus(bʌ́s)/バス
boss(bɑs)/上司
color(kʌ́lər)/色
collar(kɑ́lər )/襟
cub(kʌb)/幼獣、青二才
cob(kɑb)/子馬、雄の白鳥
duck(dʌ́k)/アヒル
dock(dɑk)/波止場、ドック
dull(dʌl)/鈍い、どんよりした、ぼやけた
doll(dɑl)/人形
fund(fʌ́nd)/蓄え、資金、基金
fond(fɑnd)/基礎、下地、好きな
hunk(hʌ́ŋk)/大きな塊、強くたくましい男
honk(hɑŋk)/警笛の音、ガンの鳴き声
hut(hʌ́t)/(掘っ立て)小屋、山小屋
hot(hɑ́t)/暑い、熱い
luck(lʌ́k)/幸運、繁栄
lock(lɑ́k)/ロック、錠
nut(nʌ́t)/木の実、ナッツ
not(nɑt)/否定の副詞
rub(rʌ́b)/すれる、こする
rob(rɑ́b)/強盗を働く、盗む
shut(ʃʌ́t)/閉める、閉じる
shot(ʃɑt)/発砲、発射
stuck(stʌ́k)/stick(刺す)の過去・過去分詞形
stock(stɑk)/在庫、ストック、株
以上のように、スペルがuのときは(ʌ)になり、oのときに(ɑ)となる傾向が強いようです。
母音は似た単語の「言い分け」で覚えよう!
母音だけを覚えるよりも、似ている単語を「言い分ける」ことで覚えた方が
きっと効率よくマスターすることができます。
今回はwonderとwanderを比べましたが、walkとworkや
hot、hat、hutなど似ているけど発音の異なる単語はいろいろあります。
これらを完璧に言い分けられるようになれば、きっとあなたの発音は
ネイティブに褒められるレベルになるでしょう!